【海外出張レポート】 Las Vegas
1月8日~1月12日にかけて
■CES 2024 視察のため、訪米して参りました。
CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)は、毎年1月に開催される家電関連の展示会をルーツとし、
より高度に、より広範囲にとスケールが拡大してきた歴史を持つ。基本的にはB to Bのイベントのため、
来場するのはメディアやメーカーをはじめとする各業界の関係者のみ。子供連れで遊びに行くエンタメではなく、
大真面目なビジネスの場となっている。
過去にCESで発表された代表的な製品には、
1970年ビデオテープレコーダー、1974年レーザーディスクプレーヤー、1981年CDプレーヤー、
1985年NES(ファミコンの米国版)、1996年のDVD、1999年ハードディスクレコーダーなどが挙げられる。
<数字から見るCES 2024>
・展示面積:250万平方フィート。(前年より15%拡大)
・来場者数:13万5,000人。
・出展企業:4,300社。(日本企業70社)
・参加国数:150ヶ国。
・世界メディアとコンテンツクリエーター:5000以上来場。
・Fortune 500社:60%参加。
・カンファレンスセッション:250講演。(講演者1,000人以上)
・メディアコンテンツ:2万5000以上。
・インプレッション:1,600億。
LG Electronics
シースルー有機ELテレビ
「家の装飾と競合する黒い画面からユーザーを解放する」をコンセプトに電源を切ると環境に溶け込むため、
空間を広く感じさせ、開放感をもたらす。また、絵画や映像、写真を展示する事も可能。
画面の下部にニュースや天気予報、再生中の曲のタイトルなどの情報だけを表示する事もできる。
さらに、音声と映像をワイヤレスで伝送できるため、部屋のどこにでも設置できる。
部屋の中央に置き仕切りに、窓に立てかけて外の景色を楽しむといった利用方法も提案していた。
C SEED
折りたた式みテレビ
映画『トランスフォーマー』に登場するロボット生命体のように自動展開する。(変形時間:約90秒)
XPENG AEROHT
空飛ぶクルマ
陸・空どちらも走行できる。(中国国内で飛行テストをしている模様)
実際に自動車の形態からプロペラを開き、垂直離陸可能なVTOL形状に変形する様子がデモされた。
コックピットにハンドルなどがあるものの、基本的には自動運転で走行するものと思われる。
なお、車体長に対して座席は2つしかなく、定員は2名。
モーター駆動のプロペラで飛ぶため、積載重量はなるべく軽くする必要があると印象を受けました。
Augmental
MouthPad(マウスパッド)
舌の動きでデバイスをスクロールできるマウスピース。
舌の先でタッチするとその位置や圧力が感知され、機械学習されたアルゴリズムがコマンドに変換。
iOS/Android/Windows/Mac/Linuxと互換性を持ち、PCやスマホなど様々なデバイスを操作することができる。
使用者の口の中を3Dスキャンしてカスタム成形。
マイクロプロセッサー、充電池、Bluetooth、圧力センサー、基板といった部品が組み込まれます。
バッテリー持ちは5時間。重量7.5g、サイズ約80mm×50mm×30mm(口の形状のよって変動)
2023年秋より生産スタート。
2024年夏からカリフォルニア州以外の地域に、出荷できるよう準備を進めている。
■米国の家電量販店(BEST BUY)
現地の家電量販店には、日本で必ず置いてある
ドライヤーとウォシュレットが、下記の理由により販売されておりません。
ドライヤー:ネバダ州は湿度が低いため、すぐに乾いてしまうから。
ウォシュレット:
日本の水は「軟水」ですが、海外では「硬水」。
水道水は不純物も多く含まれており清潔でないため、人体に直接使用するのは危険。
また、ユニットバスが普及している海外では、トイレの傍にコンセントがありません。
■ラスベガス出張を振り返って
CES 2024の視察を行った中で、一つのキーワードになっていたのが「AI」。
生成AIを採用したソリューションが増え、あらゆる場所でAIが使われていた。
産業の分野ではもちろん、ディスプレイ製品やデジタル家電、ビューティー分野に
ファッションデザイン分野、調理器具にまで、至る所にてAI技術が活用された展示を見る事が出来た。
近い将来、今後の私たちの生活に関わってくるのが楽しみです。
記) 松原、田﨑